紋次郎気質

1972年、一世を風靡した中村敦夫演じる木枯し紋次郎。笹沢氏が生み出した紋次郎とを比較しながら、紋次郎の魅力に迫ります。

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日々紋次郎「映像京都が解散!!」

日々紋次郎「映像京都が解散!!」

日々紋次郎「映像京都が解散!!」
今朝(9月1日)の京都新聞に、衝撃的な見出しが踊った。
『映像京都 解散』
ショック!だった。映像京都といえば、「木枯し紋次郎」の生みの親である。

代表の西岡善信さんの高齢がその理由というのだ。西岡さんは88歳。確かに高齢ではいらっしゃるが、2年前講演会でお見かけしたときはかくしゃくとしたお姿で、映像作りにまだまだ熱いモノを持っていらっしゃった。

映像京都は、大映が倒産した翌年1972年に発足した。というか、発足せざるを得ない状態だったのである。
大映に所属する俳優、監督、スタッフが路頭に迷う中、西岡さんが代表になり、職人ともいえる映像作りのプロ集団をまとめた。
そんな混沌とした中、「木枯し紋次郎」が制作された訳である。

西岡さんとスタッフが個人で参加した作品も含めると、映画作品は50本を越し、テレビドラマは200本以上だという。
時代劇から現代劇まで幅広い作品を生み出してきた映像京都だが、一番大きく貢献したのはやはり時代劇であろう。

しかし後継者不足は否めず、プロデューサーと社長を継ぐ人材が見つけられない中、周囲に迷惑をかける前に解散に踏み切ったという。社員たちはフリーランスで仕事を続けるということだが、職人集団がちりぢりになることは本当に寂しい。

西岡さんは「京都の時代劇の灯をともし続けてきたことは大きな誇り。さみしいが、映像京都で学んだ若者たちが新たな人材集団を作ると信じている。」と話している。

また映像京都の名誉役員監督の森田富士郎さんは、「時代劇は人材がすべて。伝承芸術だが、撮影などを通じて伝える場がなければ技術は消えてしまう。現在は東京一極集中が進んで京都での撮影が減り、後継者が育たない。危機感は大きい。」と時代劇の将来を危惧されている。
森田さんは勝新太郎さん、市川雷蔵さん主演の映画を数多く撮り、女優陣からも絶大な信頼を寄せられている映画界屈指の名カメラマンである。
「木枯し紋次郎」でも多くの作品を撮影され、紋次郎の魅力を確立された方だ。

映像京都が果たした役割は大きかった……と、過去形で語らなければならない日が来るとは思わなかった。
時代劇は、代表的な日本文化である。そして京都は時代劇のメッカであり、職人技が伝承されてきた地であった。

しかし映像は日々進化し、今や3Dの時代。撮影された映像から、人の息づかいが消えていくようで、この世界はどこに向かっていくのかと心配になる。
興行成績や視聴率の善し悪しだけでは、映像芸術の将来は期待できないだろう。手遅れにならないうちに、「映像京都」の魂と技を伝える後継者を熱望する。

「映像京都」、永い間本当にありがとう!

(9月1日 京都新聞朝刊 参考)

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Re: 日々紋次郎「映像京都が解散!!」

時代劇フアンとしてまことに、寂しいニュースですねー・つい最近サッポロの、「東宝公楽」映画場が閉鎖をしました。映画は人気を盛り返したと思っていましたが、ネットに押されてきたのでしょうかねー汗)
後継者が、ボランティア精神で頑張るしかないのでは、行きずまります。文科省が予算をつけることも、視野に入れて欲しいです。!!お夕さん!がっくりしないで、先を期待しましょう!

  • 20100902
  • 荒野鷹虎 ♦-
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Re: 日々紋次郎「映像京都が解散!!」

お邪魔いたしやす。

数々の秀作を創ってきた映像京都が
なくなるとは。さみしいですね。
ひとつの時代が終わったんだなという
気がいたします。
映画製作に限らず、どこの業界でも
職人と呼べる人が少なくなってきました。
最後の映像職人たちに拍手をおくりたいです。

Re: 日々紋次郎「映像京都が解散!!」

鷹虎さま、コメントをいただきありがとうございます。

新聞を開いて、「木枯し紋次郎」の字面に思わず目が釘付けになったのですが、何とも寂しい記事にショボーンです。

西岡さんが、「映像京都で学んだ若者たちが新たな人材集団を作ると信じている。」と語っておられるように、時代劇の復興を願っています。

夢のある明るい展望が見えるようにするには、やはり質の高い目を持った観客が後押ししないとダメですね。

邦画をもっと観に行かなくっちゃ!と私自身も反省しています。

  • 20100902
  • お夕 ♦wikz35BA
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Re: 日々紋次郎「映像京都が解散!!」

桐風庵の兄ぃ、お久しぶりです。
コメントをいただきありがとうございます。

時代劇映画のメッカ、京都が誇る「映像京都」が、伝説になってしまったことは本当に残念です。

職人さんの技というのは、心意気があって初めて光り輝くものだと思います。
日本中の職人さんが、誇りを持って仕事に打ち込めるような日本であってほしいですね。

  • 20100902
  • お夕 ♦wikz35BA
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時代の流れでしょうか

こんばんは♪

「映像京都」解散!
のことを、「お夕」さんのブログで知り、サイトを調べました。

「大映京都撮影所」の倒産に際して、「木枯し紋次郎」の放映を死守すべく、発足した集団とのこと。
その後、「座頭市」など時代劇のノウハウを極めたプロ集団でした。

消え行くものに、哀惜の情を投げ掛けることは簡単です。
時代劇は廃れたと言いますが、相変わらず映画では、「藤沢周平」ものは創られています。
東山主演で来年公開の新作も、もうすぐクランクインとか・・・

「職人気質」が邪魔な時代になってしまったのでしょうね。
「時代遅れ」の職人たちに敬意を表して、乾杯を!

陽はまた登る
では、又♪

  • 20100902
  • ぶんぶん ♦-
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Re: 日々紋次郎「映像京都が解散!!」

ぶんぶんさま
お返事が遅くなりまして、すみません。

時代の流れ……38年のうちに随分変わってしまいました。
時代の流れだからと言ってしまえば、頷けることは多いでしょうが、一番大切なことだけは、次世代に伝えたいと思います。

それは、誇りと情熱だと思っています。
これだけは、絶対譲れないというこだわりを持ち、ぶつかり合いながらもより質の高い作品を作ろうとする集団を望みます。

変えるべきこと、変えてはいけないこと、しっかり見極めて、作品をつくっていただきたいと願っています。

これからの時代劇に、新しさと厚みを期待しています。

  • 20100903
  • お夕 ♦wikz35BA
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Re: 日々紋次郎「映像京都が解散!!」

お夕さま

38年前にお夕さんの心を、その36年後に私の心を奪った、映像京都が行った「木枯し紋次郎」の仕事は、時代劇の歴史に永遠に太字で刻まれるような、大きな仕事だったと思います。

「時代劇は人材がすべて」という名カメラマンの言葉は、この作品に心を奪われたものには、「やっぱり」と思えます。
功利優先ではなく、金のための仕事でもなく、「良い作品を作るために、自分の持てるあらゆるものを注ぎ込む」職人魂を感じた者にとっては、この魂がぜひ受け継がれていってほしいと思います。

中村さんも、「口ではアルバイトのようなものだったと言っていたけど、撮影は命がけでやっていた。なぜなら作品に賭けるスタッフの熱い気持ちを感じたからです」と言っていました。
本当の「仕事」とは、そういうもののような気がします。

  • 20100905
  • 花風鈴 ♦-
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Re: 日々紋次郎「映像京都が解散!!」

矢張り、観客の責任も問われますねー
絶対、時代劇と、演歌の灯は消しては生けません。!!歴史小説、歴史映画あっての日本文化です。!!

  • 20100905
  • 荒野鷹虎 ♦-
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こんばんは

こんばんは。

映像京都の作品を検索していたら、「盤嶽の一生」を見つけました。

今まで共感してくれた人はいないのですが、この作品がすっごく好きだったんです。独特の静かな雰囲気と個性的なキャラクターが魅力でした。
視聴率が悪かったのか、すぐ終わってしまった気がしますが・・・残念でした。

映像京都の他の作品はほとんど知らないのですが、すばらしい会社だったんでしょうね。

  • 20100905
  • 梵天丸 ♦6qMmkYkk
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Re: 日々紋次郎「映像京都が解散!!」

花風鈴さま、コメントをいただきありがとうございます。

映画の照明を請け負う京都の会社「嵯峨映画」のホームページに、「中岡源権さんを偲んで」と題した記事がありました。

【機材は日進月歩、お金さえ出せばすぐ手に入るし、どんなに酷使しても文句を言いません。人は違います。3K(キツイ、汚い、危険)当たり前の現場で日々の仕事をしながら育てていかなくてはなりません。
言い方を替えると、日々の仕事を続けていく中で心と体が鍛えられ、先輩の仕事ぶりを見てれば自然に育つのです。
助手の中には、途中で音を上げたり、ストレスで十二指腸潰瘍になる者もおります。
特に、中岡さんの現場は大変厳しく、撮影が終わるとみんなボロボロになって帰ってきます。社員の中には中岡さんの現場に入るのを嫌がった者もいました。
その時、「今しんどいかもしれへんけど、後々君が技師になったときの信用に繋がるからしとき。」と言って説得したことを懐かしく思い出します。】

まさに「人材がすべて」ということです。
機材の性能に頼ることなく、現場で鍛えられ身につけた技は一生モノです。
この仕事ならあの人しかいない、と言われるようになるには、長い現場での修行が必要なんですね。

中岡さんのファンだったという人が、今たくさん現役で照明の仕事をされているそうです。
その人の仕事ぶりと人柄に惚れ込み、憧れることから技の継承が始まるんですね。
「映像京都」がなくなっても、きっとその精神は受け継がれていくことを信じます。

  • 20100905
  • お夕 ♦wikz35BA
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Re: 日々紋次郎「映像京都が解散!!」

鷹虎さま、コメントをいただきありがとうございます。

仰るとおり、時代劇、演歌、歴史小説、歴史映画……どれも大切にしていきたい文化ですね。
そしてジャンルで境界線を引かず、それぞれを尊重するということも大事なことだと思います。
どちらが上だとか下だとかもありませんし、違いがあるから面白い。
そして共通点を見つけるのも、楽しいモノです。

最近の「歴女ブーム」なんかも、面白い現象ですよね。
入り口はどこからでもいいんだと思います。
要は好奇心と情熱です。

  • 20100905
  • お夕 ♦wikz35BA
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Re: 日々紋次郎「映像京都が解散!!」

梵天丸さま、コメントをいただきありがとうございます。

「盤嶽の一生」、面白いですよね。
タイトルロールが「木枯し紋次郎」のオマージュのようで興味深かったです。

盤嶽さん、私も大好きです。
紋次郎の対極にあるような人ですよね。

情にもろく、すぐに関わってしまう。お人好しで、脳天気。明るいキャラで毎回必ず吹き出してしまうようなシーンがありました。

地元で役所さんがロケに来られ、(最後の忠臣蔵)偶然、生役所さん(笑)にお目に掛かれました。
さすがに貫禄がありステキでした。

「映像京都」で同じ釜の飯を食った方々の、更なる活躍を願っています。

  • 20100905
  • お夕 ♦wikz35BA
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Re: 日々紋次郎「映像京都が解散!!」

こんばんは。

私もこの記事を新聞で読んで知りました。
紋次郎サン祭りが始まった所だったので、
尚更感慨深かったです。

「新・木枯し紋次郎への道」も楽しく拝見させていただきました。
食わず嫌いは止めて、ちゃんと観てみようかと心入れ替えました。(笑

また参ります。

  • 20100919
  • SPUTNIKOY ♦jY7wyBdw
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Re: 日々紋次郎「映像京都が解散!!」

SPUTNIKOYさま、ようこそ。
コメントをいただき、ありがとうございます。

紋次郎サン祭り、ますます盛り上がりそうですね。
楽しみにしています。

「新木枯し紋次郎」もそうですが、原作のほうも「第一期」と「第二期」では少し趣が違うように思います。
年月が経つというのは、そういうものなんでしょうねえ。

好みはいろいろでしょうし、それを交流し合うのも一興かと思います。
またよければ、おいでくださいね。

  • 20100919
  • お夕 ♦wikz35BA
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