紋次郎気質

1972年、一世を風靡した中村敦夫演じる木枯し紋次郎。笹沢氏が生み出した紋次郎とを比較しながら、紋次郎の魅力に迫ります。

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紋次郎の影を追う「紋次郎の世界『庄内映画村』」

紋次郎の影を追う「紋次郎の世界『庄内映画村』」

紋次郎の影を追う「紋次郎の世界『庄内映画村』」
以前からちょっと気になっていた所がありました。それは山形県鶴岡市にある「庄内映画村オープンセット」。

月山山麓の広大なスペースに(東京ドーム20個分)オープンセットがあり、映画やドラマが撮影されています。
わたしが初めてこの存在を知ったのは、NHK番組の「タイムスクープハンター」で、ロケ地として紹介されたときです。映像化された家並みがあまりにも自然で、「一体ここはどこなのだろう?」と、興味を持っていました。
次にこの地を目にしたのは「十三人の刺客」。役所広司さん率いる刺客たちが、中山道の落合宿をまるごと借り切って、参勤交代帰国途上の斉韶の命をねらうというリメイク映画です。

紋次郎の影を追う「紋次郎の世界『庄内映画村』」

この秋に訪問しました。
漁村・農村、宿場町、山間集落の撮影セットエリアに分かれていて、村内には専用の周遊バスが走っていますが、私はもちろん歩いて移動。エリアからエリアまでは少し離れているのですが、その移動がまた旅気分を味わえて楽しいのです。自然の野原の中を通る道は当然未舗装で、ススキや野菊が風に揺れるのを眺めながら歩きます。

京都太秦の東映映画村と違って、ここは囲いも整った家並もありません。遠方には山や林が見え、庭園で言えば「借景」の効果。江戸時代の村や町が忽然とタイムスリップして現れたような感覚です。

紋次郎の影を追う「紋次郎の世界『庄内映画村』」

紋次郎の影を追う「紋次郎の世界『庄内映画村』」

大きな鳥居をくぐって進むと、宿場町が見えます。宿場の入り口に立ったときは、リアルさに感動しました。全長約200メートルにも及ぶ宿場には40軒もの家並みが続きます。
何が良かったかと言えば、その一軒ずつが実にうらぶれているのです。明るく華やかな宿場ではなく、いわゆる寒村の宿場といった雰囲気は、まさに紋次郎の世界にピッタリ。

紋次郎の影を追う「紋次郎の世界『庄内映画村』」

当日の天気が曇りがちだったので、よりいっそうその雰囲気を感じました。今にも場末の飯屋や旅籠から、紋次郎が出てきそうです。

紋次郎の影を追う「紋次郎の世界『庄内映画村』」

紋次郎の影を追う「紋次郎の世界『庄内映画村』」

火の見櫓の下には小さな池があり、イモリやカエルが棲んでいて、このあたりのリアルさも楽しく堪能できました。(特に私はその系列の生き物が大好きなんで)

宿場町の奥に進みますと、山間集落エリアに入ります。
紋次郎の影を追う「紋次郎の世界『庄内映画村』」

紋次郎の影を追う「紋次郎の世界『庄内映画村』」

実際に山の中にあり、ポツポツと茅葺きや板葺きの民家があります。茅葺き屋根は苔むして、かなり年季が入った風情があります。まるで以前からずっとそこにあるかのような佇まいでした。

紋次郎の影を追う「紋次郎の世界『庄内映画村』」


民家の囲炉裏端では民話の昔語りが始まり、庄内言葉が温かく耳に入ります。
水車小屋も風情ある佇まいでひっそりと配されていました。

紋次郎の影を追う「紋次郎の世界『庄内映画村』」

紋次郎の影を追う「紋次郎の世界『庄内映画村』」

漁村・農村エリアでは山中なんですが、舟や網が配されていて足元は砂地。よく見ると貝殻なんかも落ちていたりして、よく作られていました。

漁村を過ぎると田園風景が広がります。
村のはじめには小さな鎮守があり、鳥居や社がお出迎え。資材は本物の神社のものを使用したとのことです。

紋次郎の影を追う「紋次郎の世界『庄内映画村』」

目に飛び込んでくるのは、日本の原風景。本物の田んぼや畑も作られています。1年かけて稲作りがなされているとのことで、訪れたときは稲刈りは終わっていて藁が干されていました。

紋次郎の影を追う「紋次郎の世界『庄内映画村』」


紋次郎は三日月村の貧農の生まれです。こういう農家に生まれたのかも……と思ったりしましたが、三日月村の土地柄はあまりよくなく、水田はこんなになかったのかもしれません。

庄内の自然と一体化した、時代劇の大パノラマで、紋次郎が街道を歩いていたであろう世界を疑似体験した思いです。
冬場は休村ということですが、雪景色の村々の風情も味わいたいと思いました。
しかし、維持管理が大変でしょうね。ご苦労が偲ばれます。
今後どんな映画やドラマが撮影されるか楽しみにして、注目したいものです。

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Re: 紋次郎の影を追う「紋次郎の世界『庄内映画村』」

こんばんわ。
へーっ『庄内映画村』の規模に驚きました。
私もすぐ太秦を思い出しましたが、全く違う世界ですね。

「たそがれ清兵衛」「隠し剣 鬼の爪」「武士の一分」もここで撮ったんでしたっけ。
なんだが見たような光景です(笑)

そしてまた、ここまで足を伸ばしたんですかー!
それも凄いです。

>1年かけて稲作りがなされているとのことで・・・

これすごいです。
『DASH村』の比ではなさそうですね!

この写真の数々には紋次郎が似合いますね。

Re: 紋次郎の影を追う「紋次郎の世界『庄内映画村』」

小父貴さま、コメントをいただきありがとうございます。

時代劇と言えば『京都』でしたが、今後は『庄内』と言われるようになるかもしれませんね。(こちらはもっぱら屋外ロケとしてでしょうが)

時代劇は日本の原風景の美しさがポイントですから、こだわりを持ってロケ地を探される苦労を想像します。
そういう地も年々少なくなっているんでしょうね。
それだけに、イメージとピッタリのロケーションが見つかったときの喜びは大きいと思います。

最近あちこちで、映画のロケーションめぐりが観光化されています。
うれしいような、ひっそりしておいてほしいような、複雑な気持ちです。

自分も行っていて、こんなこと言うのはおかしいんですけどね……。

  • 20101219
  • お夕 ♦wikz35BA
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Re: 紋次郎の影を追う「紋次郎の世界『庄内映画村』」

こんにちは。
いつもコッソリ拝見しております。

「十三人・・」から気になっていたのですが、
行かれたんですね。
曇り空の寒村は、まさに原風景そのままで
びっくりしました。


私も11月に奈良井宿に行ったのですが、
舗装はどうしても情緒を壊して、
寂しさを伴います。
住まわれている方のご苦労を考えると
そんな事を軽はずみは言えませんが。

ここまでのセットを維持するのも大変でしょうが
各方面で協力して、残してほしいです。

  • 20101223
  • SPUTNIK ♦jY7wyBdw
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Re: 紋次郎の影を追う「紋次郎の世界『庄内映画村』」

SPUTNIKさま、コメントをいただきありがとうございます。

太秦の映画村と違い、観光地としてあまり知られていないように思います。
そのせいか、観光シーズンだったのですが人が少なく、私としてはラッキーでした。

宿場町で「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されたところのほとんどに行きましたが、(大内宿だけまだです)きれいに整備されていることは確かです。
やはり生活されているんですから、昔のままということは不可能ですね。

指定を受け保存されることは、私たちにとっては嬉しいことですが、住人の方にはいろいろな規制上、改築もできず大変だと思います。

私の地元にも「最後の忠臣蔵」の撮影に来られましたが、町並みはその指定を受けています。

建物だけが本物のような映画村と違い、これらの町並みは、きっと人の息遣いも映像に映り込んでいると思いますね。

  • 20101223
  • お夕 ♦wikz35BA
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Re: 紋次郎の影を追う「紋次郎の世界『庄内映画村』」

おじゃまします。
うちのバアさんの故郷が山形なので身近に感じている土地ですが、こんなに凄いところがあるとは知りませんでした。
当然ながら、紋次郎の時代の現実の風景を見たことはありませんから、いい加減な発言と承知の上で言わせてもらえば、まさにイメージピッタリの絵ですね。
本当に維持していくのが大変だと思いますが。

  • 20101223
  • マイタ ♦B2BsuZNw
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Re: 紋次郎の影を追う「紋次郎の世界『庄内映画村』」

マイタさま、コメントをいただきありがとうございます。

大自然に広がるオープンセットには圧倒されました。
今頃は雪に覆われ、除雪作業をされているのでしょうね。

4月の中旬から、また公開されるようです。
もっと近ければ訪れて、エキストラで参加したいものです(笑)。

火の見櫓下の池のカエルは大きくて、かわいかったです。写真をアップしようかと思いましたが、ビックリされる方がおられるのでやめました。
今頃は冬眠中でしょうね。

  • 20101223
  • お夕 ♦wikz35BA
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Re: 紋次郎の影を追う「紋次郎の世界『庄内映画村』」

こんばんは♪

遅ればせのコメントで恐縮です。
ご無沙汰しておりますが、お元気のご様子に安心致しました。

村の入口の鳥居、和製ウエスタン「ジャンゴ」で首吊りのシーンに出ていた鳥居ですよね。
「十三人の~」の落合宿が記憶に新しいですね。
あんな櫓がありました。
維持管理は大変だと私も思います。

アスファルトの除去・・・
木曾の妻籠宿は景観保存のため、電柱を無くし道路を掘り返す作業をしたそうです。
しかも、その地に居住しておられるのですから、ご苦労はいかばかりかと思います。

暮れも押し詰まって参りました。
いつも楽しい記事と素晴らしい写真を有難うございます。
お風邪など召しませぬよう、ご自愛下さい。

では、又♪

  • 20101225
  • ぶんぶん ♦-
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Re: 紋次郎の影を追う「紋次郎の世界『庄内映画村』」

ぶんぶんさま、コメントをいただきありがとうございます。
お返事が遅れまして、申し訳ございません。

私、「ジャンゴ」は未見でしてシーンのことはわからないのですが、この地で撮影をされています。鳥居の近くには木製の「棺桶」もありました。

私たちは、たまに出かけて、静かな風情に触れて帰る気楽な観光客です。
しかし毎日そこに暮らし、通勤し通学する住人の方々にとって、どうなのかなあと考えることも必要かと思います。

せめて訪れる者はマナー正しく節度を持って、住人の方々のご迷惑にならないようにしないといけませんよね。
私も心して訪れたいと思います。

ぶんぶんさんには、「岩田専太郎さし絵画集」を教えていただき、ありがとうございました。
これからも、いろいろ教えていただきたいと思います。
よろしくお願いしますね。

  • 20101226
  • お夕 ♦wikz35BA
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Re: 紋次郎の影を追う「紋次郎の世界『庄内映画村』」

今年一年大変お世話になりました。!ありがたく感謝いたします。お夕さんの紋次郎”さんに肩入れする心の、直進性は清純にも似て素晴らしい独特の、ブログだと思います。!

こんな一山全部がロケ村とは凄いスケールです。映画を見ても、実感されるのはこのようなロケ村があるからだのですねー!

来年も、紋次郎さんの雄姿を描いてフアンを喜ばせて下さることを祈ってお礼の挨拶といたします。☆!

  • 20101227
  • 荒野鷹虎 ♦-
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Re: 紋次郎の影を追う「紋次郎の世界『庄内映画村』」

鷹虎さま、コメントをいただきありがとうございます。

こちらこそ、いつも温かいコメントをいただきましてありがとうございます。
鷹虎さんと交流させていただける縁を持てて、私の方こそ、感謝を申し上げます。

鷹虎さんの、幅広い見識を見習って、これからもがんばりたいと思っておりますので、今後ともよろしくお願いします。

この冬は、寒さも厳しく雪も多いと聞きます。
お身体に十分お気をつけて、新年をお迎えいただきますように……。
ありがとうございました。

  • 20101227
  • お夕 ♦wikz35BA
  • URL
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