紋次郎気質

1972年、一世を風靡した中村敦夫演じる木枯し紋次郎。笹沢氏が生み出した紋次郎とを比較しながら、紋次郎の魅力に迫ります。

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紋次郎の影を追う「中山道 鵜沼宿・うとう峠」

紋次郎の影を追う「中山道 鵜沼宿・うとう峠」

紋次郎の影を追う「中山道 鵜沼宿・うとう峠」
「四つの峠に日が沈む」で紋次郎は、鵜沼宿から太田宿に向かいます。その道中の岩屋観音近くで、太田宿の若旦那が斬殺されるのを目撃します。

鵜沼宿は中山道52番目の宿場です。人口246人、家数68軒、本陣1軒、脇本陣2軒、旅籠25軒の小さな宿場です。

紋次郎の影を追う「中山道 鵜沼宿・うとう峠」

この鵜沼宿には芭蕉が2回訪れ、脇本陣の坂本家に宿泊し、句碑も建っています。上記の写真は、芭蕉が宿泊した際楠の化石に即興の句を彫ったと伝えられているものです。
現在、この脇本陣は復元され、2010年(平成22年)5月から公開されています。

紋次郎の影を追う「中山道 鵜沼宿・うとう峠」

紋次郎の影を追う「中山道 鵜沼宿・うとう峠」

旅籠屋であった「絹屋」は、2008年(平成20年)に「中山道鵜沼宿町屋館」として開館され見学ができます。
街道筋は往時を偲ぶ古い家並みと、復元された建造物が混在しています。

紋次郎の影を追う「中山道 鵜沼宿・うとう峠」

一際目立つ黒い板塀……菊川酒造さんです。江戸時代には「河内屋」という旅籠だったそうです。

紋次郎の影を追う「中山道 鵜沼宿・うとう峠」

鵜沼西町には石段が続く二ノ宮神社があります。拝殿は明治の後期に建てられたものですが、境内に円墳の石室があり、驚きました。

紋次郎の影を追う「中山道 鵜沼宿・うとう峠」

この地域周辺は、他にも古墳がたくさんあり、昔から開けた場所だったようです。この神社も古墳そのものですから、村社として宿民から大切にされてきたのでしょう。

紋次郎の影を追う「中山道 鵜沼宿・うとう峠」

宿場は、明治24年に起こった濃尾大地震でほとんど倒壊し失われてしまったそうです。残念なことです。

紋次郎の影を追う「中山道 鵜沼宿・うとう峠」

安田家は「茗荷屋」という屋号で旅籠を営んでいましたが、唯一倒壊を免れ、江戸時代後期の姿を残しています。


紋次郎が鵜沼宿を通り、岩屋観音下まで行くには「うとう峠」を越えているはずです。
「うとう」とは山と山との間という意味や、鵜沼宿の東坂と呼ばれていたということから由来しているようです。

紋次郎の影を追う「中山道 鵜沼宿・うとう峠」

うとう峠の西側には一里塚があります。

紋次郎の影を追う「中山道 鵜沼宿・うとう峠」

鬱蒼とした木々の中に、こんもりと土が盛り上がった跡が残されていました。

紋次郎の影を追う「中山道 鵜沼宿・うとう峠」

現在、うとう峠の一部は石畳になっていて、新しく整備されていますが、当時は山深く寂しい峠だったんだろうなあ、と想像します。
と言うのは、このお地蔵さま……江戸時代、この峠で盗賊に襲われて命を落とした小田原宿の喜右衛門さんの菩提を弔うために建立されたものだとか……。

紋次郎の影を追う「中山道 鵜沼宿・うとう峠」

実は「うとう」の由来にもう一つ説があるのです。「疎ましい」(いやである・恐ろしい・不気味である等の意味)から来た名前ではないかというものです。山中人家もなく暗く続く峠道に、旅人も恐怖感を持っていたのかもしれません。
山賊とかもいたのでしょうか。道中、いろんな災難が、旅人には降りかかったのでしょう。

紋次郎の小説にも、よくこのシチュエーションはあります。喜右衛門さんの災難の年代は、はっきりわからないとのことですが、江戸時代の後期と言われていますので、紋次郎との関わりがあったりとか?なんて考えるのも面白いものです(笑)。


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Re: 紋次郎の影を追う「中山道 鵜沼宿・うとう峠」

お夕さん、お邪魔します。

いつも日本の情緒溢れる写真の数々は流石です。信長公にうつつを抜かしてる現在、毎度言いたい事ばかり書き逃げしてる様で本当に申し訳ないです。

カミヤッカーさんが紋次郎OP(山をバックにズンズンこちらに歩いてくるシーン)の撮影地を確認してます覗いて見てください。
http://www.geocities.jp/bucpolar/monjiro/mon_loc/mon_loc_index.html

  • 20140901
  • おみつ ♦suWcSb.M
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Re: 紋次郎の影を追う「中山道 鵜沼宿・うとう峠」

おみつさま、コメントをいただきありがとうございます。

カミヤッカーさんの、紋次郎への愛と執念を感じます。
どなたかスタッフの方が、「ここですよ~!」と教えてくださったら、ホント話が早いんですけど……(笑)。

紋次郎が歩いた道、眺めた風景を共有したい、と熱く想う気持ちは痛いほどよくわかります。苦労はありますが、楽しいですもんね~。

  • 20140902
  • お夕 ♦wikz35BA
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  • 編集 ]
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