紋次郎気質

1972年、一世を風靡した中村敦夫演じる木枯し紋次郎。笹沢氏が生み出した紋次郎とを比較しながら、紋次郎の魅力に迫ります。

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日々紋次郎「紋次郎アーカイブ その2」

日々紋次郎「紋次郎アーカイブ その2」

日々紋次郎「紋次郎アーカイブ その2」

「だれかが風の中で」

木枯し紋次郎の主題歌であるこの曲を、私は何千回聴いただろうか。こんなに何度も聴いたら飽きるだろうと思うのだが、まったく飽きることがない。我ながら驚いてしまう。
そのぐらい私にとって、この曲は重要な位置を占めている。
作詞は和田夏十さん、作曲は小室等さん。そして歌うのは上條恒彦さん。昭和15年生まれというので、中村敦夫さんとは同い歳である。紋次郎のドラマが一世を風靡したのと同時に、この曲も大ヒットした。上條さんはどんな思いでこの曲を歌ったのか……。
スクラップブックに記事がある。
タイトルは『オレはいかに紋次郎を歌ったか?上條恒彦ものがたり』。

●「どこかで だれかが きっと待っていてくれる」とオレが歌いだすとき、ほんとに未来に待っていてくれるなにかがあるかどうか、オレには自信はない。むしろ、未来なんて信じられない気持ちだ。だから、ここは、はかない期待の感じで歌う。

●ところがどうだ、歩きだすと「雲は焼け 道は乾」いている。ギラギラしたエネルギーがオレをつつむ。よし、とにかく行ってみよう。「痛みは生きているしるし」じゃないか。そこでこの部分は、激しくぶちつけるように、オレは歌っていく。

●すると最後の「待っていてくれる」というところは、強い確信となる。オレは、自信を持って、力いっぱい歌うのだ。

と語っている。
その後、自分はⅮ(ニ長調)で歌っているが、ちょっと高いと思うひとはⅭ(ハ長調)で歌うといいと思う、とあり、裏面にはⅭのギターコード付きの楽譜が掲載されている。
私はギターが弾けないのだが、心得のある人ならつまびきたくなるだろう。

私は紋次郎を通して上條さんのファンとなり、その後何枚ものLPレコードを買った。彼の歌唱力は高く、そのダイナミックで男らしい歌いっぷりに魅了されたのである。ファンレターも出した。間もなく自筆コメントで「高校入試、ガンバレ」という返事が来た。

上條さんは、敦夫さんとも親交があり、「流れ舟は帰らず」で初共演。「帰って来た……」でも共演されている。上條さんも紋次郎のファンだったのは明らか。
その後も歌手だけでなく俳優業も続けておられる。その点、たかじんさんとは違う道を歩かれたわけだ(笑)。

彼にとって、未来に待っていてくれたものは、その後の人生だったのかもしれない。「だれか」は人物ではなく、未来で待っているわが人生だったのだ。

落ち込んでいるとき、先が不安なとき、私はこの歌を聴くと力が湧いてくる。この歌は、どんな苦境に立たされても、「己の腕と腰のドス」を信じて生き抜く紋次郎の姿とともに、人生の応援歌として不滅である。


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Re: 日々紋次郎「紋次郎アーカイブ その2」

私もこのレコードをすぐ買い、学校から帰ると毎日聴いてましたが、お夕さんは何千回も聴かれましたか。
ま…負けました。(笑)
それでも、頭の中にOP映像を浮かべながら聴き、ほぼ完璧に、同じ映像が浮かぶまで聴きました。

レコードで初めて聴いた二番。
私はこの歌詞に、少し違和感を感じました。
「痛みは生きているしるしだ」って言ってるけど、生きていることも実感しないのが紋次郎なのに、と。
それに、語尾の「だ」が、なんか浮いてるようだし、オルガンの伴奏も気に入らなくて、一番が終わるとレコードの針を上げてました。

紋次郎にふさわしい曲だと信じているこの曲の歌詞、改めて考えたら、紋次郎の生きざまとは合ってない気がするんですよね。
紋次郎の生きざまを一言で言うと「虚無」。
この歌詞は、「心は昔死んだ 微笑みには会ったこともない 昨日なんか知らない」という、紋次郎を言い表した部分もありますが、それだけではなく、希望を持って大地を踏みしめているような内容です。
和田夏十さんのこの詞は、市川監督も監修したことでしょう。
詞の内容は、最初からこうだったのか、全部虚無にする案も有ったのか、知りたいところです。

なお私は、レコードを買うまで「きっとお前は」を「君とおまえは」だと思っておりました。(笑)

  • 20150624
  • TOKI ♦nhNJg39g
  • URL
  • 編集 ]
Re: 日々紋次郎「紋次郎アーカイブ その2」

TOKIさま、コメントをいただきありがとうございます。

今も毎日2回は、聴いています(笑)。

市川監督は夏十さんに、頼み倒して作詞してもらったようです。

この歌詞、なかなか難解だと思います。

「木枯し」とあるのに、1番の歌詞は真夏の昼下がりを感じます。
2番となるともっと、難解です。

「痛みは生きているしるしだ」
生きているという実感が、もはや痛みでしか感じられない、というのでしょうか。

「どこにも 故郷はない
 泣くやつは だれだ 
 この上 何がほしい」

この上の「この」は、何を指しているのでしょう。また、誰に対して言っているのでしょう。
2番の作詞については、夏十さんもだいぶん苦労をされたのではないでしょうか。

難解な歌詞にしておいて、あとは聴く人の想像に任せる……だったんでしょうか。
だとしたら、なかなかの戦術家です。

  • 20150627
  • お夕 ♦wikz35BA
  • URL
  • 編集 ]
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