紋次郎気質

1972年、一世を風靡した中村敦夫演じる木枯し紋次郎。笹沢氏が生み出した紋次郎とを比較しながら、紋次郎の魅力に迫ります。

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日々紋次郎「悪女列伝~お縫(お咲)」

日々紋次郎「悪女列伝~お縫(お咲)」

日々紋次郎「悪女列伝~お縫(お咲)」
紋次郎作品に出てくる悪女のほとんどは、いかにも悪女という風体ではない。女らしくか弱き風情であり、いずれも色白で整った顔立ちの美人というのが定番。
「冥土の花嫁を討て」に登場するお縫もその類のひとりである。お縫といえば「水車は……」に登場した悪女もお縫だった……少しややこしい。

お縫は武家の娘で土橋征之進の許嫁であった。しかし、土橋家の屋敷の中間だった小平太に手籠めにされかける。その現場を見咎めた征之進の父を小平太は殺し、お縫をさらって出奔。征之進は、父の仇討ちのため小平太を追って二年間も旅を続けている。

お縫の容貌はあまり詳しくは書かれていない。

「二十をすぎたばかりの女房ふうの女。恥じ入るように顔を伏せ、気品があって色白で、なかなかの美人。まだ可憐さが残り、濡れた道中姿が痛々しい」とある。
旅中のお縫は「お咲」と名乗り、やくざな亭主から逃げてきたと紋次郎たちを騙す。

日々紋次郎「悪女列伝~お縫(お咲)

誰もが、悪人の小平太にかどわかされたお縫を不憫に想う。お縫は小平太に虐げられ、きっと救いを求めているに違いないと先入観を持つ。しかしその想いは、後に見事にひっくり返される。

大雨に見舞われ山崩れが起こり、密室状態になった小屋で、お縫は征之進の喉を刺し自害に見せかける。
お縫は完全に小平太の女になっていたのである。

小屋から脱出したお縫(お咲)は、小平太と落ち合い事の顛末を話す。


「そうそう、土橋征之進と一緒だったんだよ。もちろん、わたしだってことには気がつかなかったけどね」

「それで、どうしたんだ」

「殺したよ。だってまだ仇討ちだってことで、お前さんを殺すつもりでいるみたいだったんだもの」

「そいつは気の毒なことをしたな」

「未だにわたしがお前さんに、かどわかされていると思っているんだから、いい気なもんさ。わたしが武家の娘って身分まで捨てて、お前さんと一緒に逃げたなんて考えてもみないんだろうね」

「女ってものを、知らねえのさ。たとえ手籠めであろうと肌を合わせた男に、女が命をかけるってこともあるんだって……」
                   
                                       (原作より抜粋)

日々紋次郎「悪女列伝~お縫(お咲)

この小平太のセリフを、そのまま世の男性が信じてもらっては困るのだが……(笑)。もしかしたら手籠めにされる前から、お縫は小平太を憎からずと思っていたのかもしれない。

征之進は変わらなかったが、お縫はとっくに変わってしまっていた。元許嫁だった男を、何の迷いもなく殺せるような悪女になるのに、2年もかからなかった。

「朱に交われば赤くなる」の諺にもあるが、女は惚れた男によってここまで変わるものなのか、と思ってしまう。

そして最終的には「毒を食らわば皿まで」となった。冥土の花嫁になったお縫は、冥土でも小平太の毒婦でいるのだろうか。


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Re: 日々紋次郎「悪女列伝~お縫(お咲)」

お晩です。!
紋次郎さんも順調に進んでいる様で凄いものですねー。!
琵琶湖周辺は梅、桜、桃でにぎわっているのでしょうねー。
本道は福寿草もいまだに見えず、辛夷の花も咲きません。雪の下では芽が出てきているのでしょうねー。

今日も阪神が勝ちまして友人宅の居酒屋から帰宅したところです。放送がなかったもので・・家の「ひかりTV]の調子が悪かったのですねー。汗)

  • 20160327
  • 荒野鷹虎 ♦-
  • URL
  • 編集 ]
Re: 日々紋次郎「悪女列伝~お縫(お咲)」

鷹虎さま、コメントをいただきありがとうございます。

近江の国は、早咲きの桜は咲き始めていますが、朝は遅霜の予報が出るときもあります。でも、確実に季節は進んでいます。今年は桜が長い間楽しめるとのこと……。北海道もこの後、一挙に花々が咲くんでしょうね。

阪神も、球春到来でいい調子ですね。若虎の活躍に期待しています。
これからもお互いに、応援がんばりましょうね!

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