紋次郎気質

1972年、一世を風靡した中村敦夫演じる木枯し紋次郎。笹沢氏が生み出した紋次郎とを比較しながら、紋次郎の魅力に迫ります。

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“紋cafe”でいっぷく「羽州旅日記・3日目」

“紋cafe”でいっぷく「羽州旅日記・3日目」

“紋cafe”でいっぷく「羽州旅日記・3日目」
明けて三日目の空はうす曇り、雨の心配はなく一安心。
朝食前に、赤倉温泉の周辺を散策。早朝ですので、まだ店は開いていませんでしたが、昭和の空気感が漂う温泉街。

“紋cafe”でいっぷく「羽州旅日記・3日目」

その町並みが途切れたところで、トトロの世界を発見!メイをおんぶしたサツキが、初めてトトロに出合ったバス停です。「稲荷前」と書かれたバス停、小さなお社、古い木製の鳥居……
まさにトトロです。昭和の空気感は、もしかしたらこのお社から醸しているのかもしれません。

“紋cafe”でいっぷく「羽州旅日記・3日目」

温泉街を後にして、「奥の細道」に芭蕉が記した「封人の家」を訪れました。「封人」という言葉、聞き慣れなかったのですが「国境を守る役人」のことだそうです。この境田村では、村の庄屋が封人となり問屋役も兼ねていました。元禄2年(1689年)5月15日、芭蕉が曽良と共に3日間逗留した家は、この有路家でした。

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当時、堺田村は馬産地として発展しており、有路家も家屋内に馬を何頭か飼っていたとみられます。入口から土間に入るとすぐに厩があり、当時を再現する馬の作り物がありました。

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土間から上がると囲炉裏があり、屋内は薄紫色の煙が立ち込めています。係りの人が勧めてくれた囲炉裏端は、芭蕉が座ったとされる場所。腰を下ろすと不思議な気持ちになりました。

この有路家は、街道筋の旅宿にもなったということで、いくつか部屋がありました。宿泊者の格によって通された部屋が違いました。初めは一晩の宿のはずだったのですが、大雨のため足止めされ二泊三日となったわけです。芭蕉は二晩も馬たちと過ごしたことになり、「蚤虱 馬の尿する枕もと」という句を詠みました。この句を目にした時、どんなあばら家に泊まったのかと思いましたが、こんな立派な庄屋さんの家だったんですね。当時のリアルな旅の様子がよくわかり、また芭蕉のユーモアも感じます。

“紋cafe”でいっぷく「羽州旅日記・3日目」

この「封人の家」から歩いて5分ぐらいのところに分水嶺があります。小川が日本海と太平洋に分かれて流れていく様は、ずっと見ていても飽きません。なぜか百人一首の下の句「~われても末に 逢はむとぞ思ふ」が頭に浮かび、「分水嶺だと、そうはいかんわなあ。」と無粋なことを考えていました(笑)。

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芭蕉は「封人の家」で宿をとる前に「尿前の関」で足止めをされています。芭蕉と曽良は滅多に旅人が通らないという関所の上、手形を持っていないということで怪しまれ、色々と調べられたようです。
そういえば紋次郎も、「奥州路・七日の疾走」で、村人たちに旅姿を奇異な目で見られました。

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「尿前の関」は、しんとした山の中、礎石だけが残り、芭蕉の像が一人佇んでいます。「出羽街道 中山越」と書かれた石碑の向こうは、一本の山道が見えました。こんな寂しげな山道を、芭蕉たちは辿ったんだなあと静けさの中思いを巡らします。

“紋cafe”でいっぷく「羽州旅日記・3日目」

宮城県の鳴子を目指す途中、「鬼首温泉郷」の「地獄谷」を見に行きました。
「鬼首」と聞くと「金田一耕助シリーズ」の「悪魔の手鞠唄」を思い出します。
後で調べますと、坂上田村麻呂が蝦夷の大将大竹丸を斬首した折、その首が空を飛びこの地にある岩に噛みついたといういわれがありました。大竹丸は鬼とされたんですね。

“紋cafe”でいっぷく「羽州旅日記・3日目」

「地獄谷」は川沿いに遊歩道が続き、その道沿いに温泉が至る所に湧出しています。霧と見紛う白い湯煙が、あちこちに立ち込めています。その様が地獄のように見えたのでしょう。流れる川に高温の湯が落ち込んでいますので、手を浸すと川の水温の高さがわかりました。場所によると「ゴボゴボ」と音がする所もあり、地球の鼓動を感じます。温泉は地球の体液といえるでしょう。

旅の最後は、やはり温泉で締めくくりたいもの。鳴子には数多くの温泉がありますが選んだ日帰り温泉は、中山平温泉の「しんとろの湯」。93.0℃の源泉を、木の樋で流すことにより適温に下げて浴槽に入れるこだわりの源泉かけ流し。pH値がなんと9.4、しっとり滑らかな肌になります。さすがに美人の湯・美肌の湯として知られる威力です。こんなすばらしい温泉が日帰りで楽しめるなんて、この地域の人はなんて幸せなんだろうと羨ましく思いました。

今回の旅は「温泉」と「芭蕉」でしたので、「紋次郎」をからめることはできませんでした。
そこで少しおまけ。

“紋cafe”でいっぷく「羽州旅日記・3日目」

“紋cafe”でいっぷく「羽州旅日記・3日目」

田圃の中に建つ小さなお社。この雰囲気は、紋次郎の世界だと感じました。こんな中でよく紋次郎は体を休めていました。

“紋cafe”でいっぷく「羽州旅日記・3日目」

もう一つおまけ。
「桃次郎のきびだんご」……赤倉温泉のお店にあった看板です。きびだんご? だけど串だんご風? 三度笠に合羽姿?→串を長楊枝として桃太郎ならぬ桃次郎となったんでしょうか?お店が閉まっていたので、詳細が聞けず残念でした。お土産で買いたかったんですけどね……。


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Re: “紋cafe”でいっぷく「羽州旅日記・3日目」

暑中お見舞いいたします。!
紋次郎さんも暑かろうね~^^
本道は台風再上陸の恐れで強風が吹いています。怖
新幹線から眺望した琵琶湖の美しさを思い出しています。!ではお元気で。!☆

  • 20160823
  • 荒野鷹虎 ♦JyN/eAqk
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Re: “紋cafe”でいっぷく「羽州旅日記・3日目」

鷹虎さま、コメントをいただきありがとうございます。

北海道の被害状況をニュースで見ました。農家の方々、大変ですね。お見舞い申し上げます。

羽州旅日記の1日目に行った姥湯温泉への山道が、台風の大雨で土砂崩れしたそうです。3週間前に訪れた地ですので、びっくりしました。
自然の猛威に、人間はなすすべもないんですね。

鷹虎さんもお気をつけください。

どうしても知りたい

こんにちわ。僕も木枯し紋次郎のファンで、原作も全部読みましたし、群馬県の記念館にも行きました。が、どうしても自分の中で謎となっていることがあって、この場をお借りして管理人さんにお伺いしたいのです。
それは、「紋次郎が、まったく同じ動きをする二人の浪人者(双子?)と対決するシーンがあって、紋次郎はピンチに陥る。紋次郎はどういうふうにしてその二人を倒したのだろうか」ということです。いったい何シーズンで、タイトルは何だったのかも思い出せません。ビデオ録画しておいたものの、最後のそのシーンだけが時間変更か何かで録画できてなくて見落としているのです。ご存知でしたらお教えください。よろしくお願いいたします。

  • 20160907
  • みなみ ♦4DOcPobI
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Re: “紋cafe”でいっぷく「羽州旅日記・3日目」

みなみさま、初めまして。コメントをいただきありがとうございます。

お尋ねの件ですが、それは多分、放映第1シーズン12話「木枯しの音に消えた」の稲荷山兄弟「仙太」と「半次」だと思います。
二人の息はピッタリで、同時に攻撃されるとさすがの紋次郎もピンチ!という苦境の中、紋次郎は秘策をとります。

長脇差を鞘ごと顔の前に水平に構え、体をひねり鞘を飛ばします。鞘は半次の肩に当たり、二人の息は乱れその隙をねらって二人を倒します。

実際そんなことができるのかは疑問ですが、紋次郎ワールドでは可能なんですね。

お役に立てましたでしょうか。
残暑が厳しいですが、もうすぐ紋次郎の季節がやってきます。
これからも紋次郎を愛していただけるとうれしいです。またよろしければ、コメントしてくださいね。

Re: “紋cafe”でいっぷく「羽州旅日記・3日目」

すごい、のひとこと。旅行した気分です。
なごむ写真ばっかりです。
トトロにでてきますね、たしかに・・・このバス停。さりげないのに、なぜか覚えています。
いい記事をいつもありがとうございます。

  • 20160910
  • てのりぱんだ ♦C/Rcg83E
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  • 編集 ]
ご回答心より感謝します。

あーそうです。稲荷山兄弟です。本当によく教えてくださいやした。これでもう何も思い残すことはございやせん。(あっ、言葉が紋次郎の世界に)
僕は紋次郎も好きですが笹沢佐保の世界が好きで、ほかの小説もよく読みました。なかなか周囲に紋次郎ファンがいないので、紋次郎気質は僕にとって素晴らしい心のよりどころになっています。今後もよろしくお願いいたします。

  • 20160910
  • みなみ ♦-
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Re: “紋cafe”でいっぷく「羽州旅日記・3日目」

ぱんださま、コメントをいただきありがとうございます。

旅はいいですねぇ。非日常的な時間を過ごせることが一番の魅力だと思います。

芭蕉さんも旅人でしたが、紋次郎サンとは随分違う心持だったでしょう。
芭蕉さんのお墓は近江の国の義仲寺にありますので、親近感を持ちます。
生家は伊賀……ここも近いので訪れたことがあります。
芭蕉さんの足跡を辿る旅も面白そうですね。

Re: “紋cafe”でいっぷく「羽州旅日記・3日目」

みなみの兄貴、草鞋を脱いでいただきありがとうござんす。

私も笹沢さんの作品は、若い頃にいくつか読みました。
どの作品も、虚無感が漂うテイストですね。

紋次郎の魅力をもっと広めるべく、広報活動にがんばりますっ!

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