紋次郎気質

1972年、一世を風靡した中村敦夫演じる木枯し紋次郎。笹沢氏が生み出した紋次郎とを比較しながら、紋次郎の魅力に迫ります。

Articles

日々紋次郎「関所」

日々紋次郎「関所」

日々紋次郎 「関所」
*上記は日本四大関所の一つ「福島関所」  
 中山道の要衝として、「入り鉄砲」に「出女」を取り締まった重要な関所

昔の旅人として避けては通れねぇもんは「関所」でござんしょう。
テレビ版として関所が関係しそうなのは、「地獄が嗤う日光路」、「馬子唄に命を託した」でござんしょうか。
「地獄が嗤う……」では、「房の川戸」と呼ばれている関所を通りやす。
北へ向かう女だけは通行手形が必要、男は不要とされておりやす。人相面体を確認され、荷物と身につけている物を検められやすが、役人の前で紋次郎兄貴は実に従順でござんす。
「馬子唄に……」ではお政のひく馬に乗って、女坂を抜け、猿ヶ京の関所をよけて行きやす。いわゆる間道を通って、関所抜けをするんでござんすね。

日々紋次郎「関所」

関所を抜けるということは罪になりやす。それもかなりの重罪で、発覚すると「磔」にされやす。
この罪(名目上)で磔になりやした有名な侠客といえば「国定忠治」親分でござんしょう。
忠治親分の罪状は他に「賭博、殺人、殺人教唆」などもござんすが、最も重いのが関所破りということでござんす。
関所破りの刑の執行は、その管轄地で行われやすんで、上州と信州の境目の「大戸の関」で磔にされやした。
関所破りが殺人より大罪というのは、意外でござんすねえ。
ということで、発覚すれば紋次郎兄貴は磔、お政も罪に問われるんでござんしょう。
しかしこれは表向きで、実際は頻繁に関所抜けがあったようでござんす。

日々紋次郎「関所」

「地獄の沙汰も金次第」と言われるくらいでござんすので、「金」があれば、関所抜けの手引きをしてもらえたそうなんで……。
旅籠で抜け道の世話をしてもらえたり、場合によっては偽手形を作ってくれるところもあったとか……。
また関所抜けが見つかったとしても、役人は「藪入り」(道に迷った)として故意ではなかったと穏便に済ましやした。
いちいち取り締まってやしたら、手前の不始末をさらけ出すようなもんでござんすからねえ。

「入り鉄砲に出女」……厳しく取り締まる代表的なものでござんすが、他にも関所手形に明記されてねえと通行が認められないものがありやす。
 乱心(狂人)、手負(怪我人)、囚人、首、死骸 …… 後者の二つはぞっとしやすねえ。

また、各地許可無く持ち出してはいけない産物や工芸品とかも規定されおりやした。

日々紋次郎「関所」

全体的に男についてはほとんど関所手形はいらなかったようでござんすが、女は関所手形と外見が一致しねえと、厳しく調べられたようでござんす。
女であることを隠しているような者については、「改め婆」(人見女)が別室で体を触って確かめるんだそうで……。
まあこれも袖の下をつかませるという手があったようでござんす。

手形がいらない男であっても、手配書が回っているようなお尋ね者はそうはいかねえでござんしょうし、兄貴のような無宿人ともなれば、あらぬ疑いをかけられやす。どちらかというとやはり関所は敬遠したくなりやすねえ。
紋次郎兄貴ももし見つかれば、何十回磔にされても足りねえぐらいでござんしょうが……。

江戸時代も後期になるとかなりゆるくなり、庶民の旅も一般的になったということでござんす。
兄貴のような目的のない旅とは、別個のもんではござんしょうがねえ。

日々紋次郎「関所」


昔の話でござんす。
誰も手前の目で見たんじゃねえんで、実のところどうだったのか定かではござんせん。
しかし「本音と建て前」はいつの世にも、どこにでもあるもんだということでござんしょうねえ。

御免なすって。

トラックバックURL

http://kogarashi1940.blog10.fc2.com/tb.php/75-db2cfb8d

この記事へのトラックバック

この記事へのコメント

Re: 日々紋次郎「関所」

(すみません、現代語で)

先日から龍馬伝でも関所が出ていましたが、その復習みたいで興味深かいです。

今、渡航するには関所があるんですね!それを考えるとこの時代に関所があっても何の不思議もないわけです。だけど関所抜けが磔とは!!切捨て御免があるくらいだから磔も不思議ではないのか?

しかし、そんな中を生き抜いていく紋次郎って、ある意味スーパーマンですね。彼には食べるための収入源って描かれていますか?

  • 20100316
  • 小父さん ♦-
  • URL
  • 編集 ]
Re: 日々紋次郎「関所」

小父貴の旦那、草鞋を脱いでいただいてありがとうござんす。

紋次郎の兄貴の収入源は賭博でござんす。
各地の貸元に草鞋を脱ぎやすと「草鞋銭」をもらえやすが、基本的に兄貴は一宿一飯の恩義は受けやせん。
義理に縛られるのが嫌なんで……。
賭博ですんで、いつでも勝てるわけではござんせん。そういう時は、あっさりと引きあげやす。
もともと欲がないお方なんで、そこそこを懐にすると賭場を後にされやす。
賭場のしきたりなんかも、原作には詳しく書かれておりやすんで、興味深いものがございやす。
ほとんど金を遣うことがござんせんので、清貧の鑑でござんすねぇ。

  • 20100317
  • お夕 ♦wikz35BA
  • URL
  • 編集 ]
Re: 日々紋次郎「関所」

こんばんは。
訪問&コメントありがとうございました。

紋次郎といえば、私の記憶では、江口洋介が演じたイメージが強く残っています。

  • 20100320
  • らむみ ♦-
  • URL
  • 編集 ]
Re: 日々紋次郎「関所」

らむみさま、コメントいただきありがとうございます。

江口紋次郎さんも、一作品だけではもったいない気がします。
回を重ねることで、彼独特の魅力や風情が出てくるのになあと思います。
単発でもいいので、もう一度お目にかかりたいものです。

  • 20100320
  • お夕 ♦wikz35BA
  • URL
  • 編集 ]
Re: 日々紋次郎「関所」

ご、ござんす(照)v-398←挨拶してみました!
こんにちは♪
先日はコメントありがとうございました。

紋次郎って、長いようじ(?)をくわえている人ですよね。(無知ですみませんe-330
私も江口洋介さんが演じた紋次郎が記憶に新しいです。(またまたスミマセン。敦夫さんのときは私、まだ生まれていないのです…。でも特番で見たことはありますよ。)


オットが歴史好きなので、一緒にみさせてもらいました。
オット、おぉ!と目を輝かせていました。

こちらは、テーマがバシっと通っていて、気持ちいいですね♪


  • 20100321
  • ピヨピヨっち ♦VkJT2l8w
  • URL
  • 編集 ]
Re: 日々紋次郎「関所」

ピヨピヨっちさま、コメントをいただきありがとうございます。

お若い方にも、この作品の魅力を是非知っていただきたいと思っております。
また、機会がございましたら、ご覧になってください。

ご主人、歴史がお好きだとか。
よろしくお伝えくださいね。
ありがとうございました。

  • 20100321
  • お夕 ♦wikz35BA
  • URL
  • 編集 ]
Re: 日々紋次郎「関所」

「木枯らし紋次郎」といえば中村敦夫でしか考えられない世代で、
小川真由美の色っぽさもよく、そして上条恒彦主題歌はいいですよねぇ~
~どこかでぇ~、誰かがぁ~・・・~すぐにメロディーがでてきます。
お夕さんのザンショ節は心地ええわぁ~・・・
いつの世も袖の下は世を渡る円滑油とは恐れ入り屋の鬼子母神でござんす・・・笑

  • 20100323
  • 淡青 ♦pDmV/urE
  • URL
  • 編集 ]
Re: 日々紋次郎「関所」

淡青の姐御、草鞋を脱いでいただき、お礼申し上げやす。

あの頃の姐さん方は、どなたも着物姿がお似合いで、台詞回しも板についておられやしたねぇ。
将来は、こんな姐さんになりてぇと当時思っておりやしたが、情けねぇこのザマでござんす。
せめて浴衣ぐらいは、てめぇ一人で着られるようにはなりてぇもんでござんす。

  • 20100323
  • お夕 ♦wikz35BA
  • URL
  • 編集 ]
コメント投稿フォーム

管理者にだけ表示を許可する

Paging Navigation

Navigations, etc.

About This Website

/